今年二回目の保育内容研究会。今回は、材料を持ち込んで、保育士さんたちがそれぞれどんな応答をするか、いっしょに遊んでみようというつもりで臨みました。
その材料とは、
1泥;彫塑粘土があったので水を加えてどろどろ状態に。
2木切れ;六つ割の木を適宜、のこぎりで端材にしたもの。
どちらも手で触れ、いじくり回すことで感触の変化や味わい、なによりも土と木の素材がもたらすハプティック(触覚的)な皮膚感覚と運動感覚を遊ぶ。
ここでは表現は、まず身体全体の応答力と、きもちがかたちと会話することの体験。
泥は、泥団子のように固形の固さや抵抗感を与えてくれる。
さらに、今回のようにペースト状になると引っかく楽しみが生まれる。
両手に割り箸を持って描くとリズムや息遣いが線になって表われてくる。両手描きは、まさに触るという感触を気づかせてくれる。
さらに、水をくわえて液状にすると流れ、垂れる流動的なかたちが生まれてくる。
今回は、両手で塗りたくったり、木で引っかいたり、こすったり、指先でトントンと凹凸をつけたりといろんな動作や表情のかたちが生まれました。
一方、木片をただひたすらサンドペーパー(60番、120番)で磨く。
五つほどの磨いた木片ができたら、積み木のように積み上げてみる。
三つの上に二つを乗せてみる。
二つの木片の上に三つを乗せて。
さらに、一つの上に四つを乗せてみる。
バランスをとって積み上げると重力が手の中で揺らぐのが感じられる。
皆、違う形が積みあがり、並べて鑑賞するとおもしろい。
時間が、あっという間にたって、みなさんわいわい、キャーキャーと、こちらも保育士さんたちの元気をもらいました。ありがとう、そしてご苦労様でした。
最後に、それぞれの持ち寄った幼児の絵を鑑賞しました。
いろいろ普段のお声がけやお絵かきの様子が、垣間見れて、微笑ましくもこどもにとっての大切な時期を共に生きるエネルギーが見えてきて刺激を受けました。
この時期の絵は、そのときにしか描けない、本人も気づかないものといえます。
発達の過程と造形表現の過程とを有機的に結びつけることでたくさんの力やエネルギーを涵養できます。